平成6年から3年をかけて大改修が行われ、当時の姿に復元された国指定重要文化財 青蓮寺阿弥陀堂(しょうれんじあみだどう)。
広さは、10M x10M。屋根の高さは13mあり、県内最大の茅葺屋根のお堂です。
茅葺の修復を担当したのは、中村澄治さんとお弟子さんの大石和広さん。現在球磨地方で唯一の茅葺師の組で、球磨方式が一目でわかるという貴重な職人さんですが、後継者不足の問題を抱えています。
この場所を案内いただいたのは、青蓮寺が子供の頃からの遊び場所だったという町役場の魚住さん。
県指定重要文化財
木造地蔵菩薩立像
外陣右奥の地蔵菩薩立像は、正応元年(1288)に造られた像高155mの木像です。明治まで深田の荒茂山勝福寺(あらもさんしょうふくじ)にあった仏像で、廃寺によって青蓮寺に安置されたと伝わっています。
国指定重要文化財
木造阿弥陀如来及び両脇侍立像(もくぞうあみだにょらいおよびりょうきょうじりゅうぞう)
青蓮寺阿弥陀堂の内陣に安置される三尊は、鎌倉時代院派の仏師法印院玄の作である。円満にして柔和、慈悲深い眼、親しみを感ずる面貌で、鎌倉時代を代表する気品高い彫作です。
本尊は阿弥陀如来で寄木造、玉眼。高さ約98cm、脇侍勢至菩薩像と脇侍観音菩薩像は高さ共に約63cm。永仁3年(1295)の作だそうです。
阿弥陀様、よーく見ると、
あれ、、
まさかの球磨拳。しかも両手で” 3”出してます?
球磨拳の“3”の手はもしやここがルーツ・・・
敷地の裏山には、古塔碑群もありますが、お堂の横の墓地にこの地方特有の”焼酎墓”と呼ばれる酒好きであったことを伝える形で、この地方だけでも10数基あるとのこと。こちらは、酒と女遊びがすこぶる好きであったであろうとうかがえる方のお墓。この墓石は背景にさらに、遊廓の女性たちのような絵が描かれ、相当ブイブイ遊んでおられたのでは・・・?
と思うと。お堂の横に、ポツンと鏡餅。
な、なぜ!?
鏡餅につづき、道の真ん中に何やら見慣れぬ生き物ポツン
「あ、あれは、この辺のお婆さんが飼っているペットの犬です(笑)」と魚住さん。
んなわけがない!!
あれ、たぬきですよね?
「あっ、やっぱりバレちゃいました(笑)」
そんなやり取りをしながら、たぬきをジーっとみているとたぬきからのメッセージが
「もしかしてバレてます?」とたぬき。
「もしかしなくてもバレてますよ」と私。
きっと、おばあさんの前では、ドロンとトイプーか何かに化けてだまくらかしているに違いない。
いそいそいそ・・・スタスタ
お婆さんと、どうぞ末長くお幸せに。
国指定重要文化財 青蓮寺阿弥陀堂(しょうれんじあみだどう)
- 住所
- 熊本県球磨郡多良木町黒肥地3992
- 電話番号
- 0966-42-2637